人と自然が織りなす Symphony
日本では四季があるおかげで感性豊かな文化が根付きました。
そこで培われた職人の智慧や勘は肌理細やかな気遣いとなって、日本だけでなく世界中の人々の感動を
呼んでいます。
TSURUBAMIは千年先に遺すべきものとして、自然界から数種の銘木とウルシを選び、それらに託され
た新たな可能性を導いて、柔らかな糸を創りあげました。
私たちは此の自然素材糸が織りなすメッセージと共に、
世界中の人々に「和(なごみ)の種」をお届けいたします。
標高千メートルの山岳地域に
自然植生する中国漆群
数百年に一度現れると伝わる
幻の現象「黒柿孔雀杢」
伐採を禁じられた屋久杉は
歴史と共に生きつづけます
(株)佐藤喜代松商店
漆精製工程
服部商店
漆糸下加工工程
なかせ金糸
漆糸仕上げ工程
松島織物
紋型プログラマー
スタジオ麿
仕上げ縫製
(有) 橡
企画・販売総合プロデュース
A橡(ツルバミ)とはクヌギ、またはその実のドングリの古名です。
ドングリの実と縄文人の「生きる」知恵の関係ひとつをとっても現代人が見習うべきことであり、私にとっては基本中の基本と考え社名にしました。
Aウルシによる「かぶれ」の原因は、ウルシが生の時に含む「ウルシオール」です。
これが空気中に浮遊し、肌に触れることで「かぶれ」の反応が起きます。
ですから、完全に固まった漆製品では「かぶれる」ことはありません。
Aウルシは最初は柔らかい液状ですが、乾いた時の厚みが関係していて、ある厚みを超えた途端に割れやすくなります。
その分岐点を見つけ出せなかった為に、硬くて割れるという認識が定着したものと考えます。
漆糸は、その分岐点を理解しているので柔らかいのです。
還暦を迎えた2020年、世界中に新型コロナウイルスが蔓延することでわたし自身は、これまでを振り返る良い機会を頂けました。
自らの仕事や生活をささえる知識や智慧は、結局のところ幼少期に培った実体験に導かれてきたことに気づかされます。
そこには自然界の四季の恵みの有難さや、知らずして体に埋め込まれてきた、「生きるための術」そのものがあったからです。
「モノを買う」ことが当たり前になった社会で、便利を追求する余に生きるための「モノを創り出す」意識が、退化しかけている様に感じてなりません。
我々は、自然と共に生きなければなりません。それには人に都合のよい仕掛けづくりばかりでなく、共存できる取り組みに意識を傾けるべきだと強く感じています。
非力ではありますがTsurubamiが提案する製品が、自然界や世界中の人びとに備わる可能性を、導き出すきっかけになれば幸いです。
Tsurubami Collection 松原 義美